スタッフブログ

歯科医師の宮本です

2020年4月13日 (月)

歯科医師の宮本です。
今回は歯ぎしりについて書きたいと思います。
歯ぎしりの詳しい原因はわかっていませんが、遺伝や飲酒、喫煙、カフェイン摂取、ある種の抗うつ薬の服用、ストレスなどの関与が指摘されています。
実は歯ぎしりは、浅い眠りのときに起こることがわかっています。人間は深い眠りと浅い眠りを交互に繰り返し、深い眠りのとき筋肉の動きは抑制されています。そして眠りが浅くなると抑制が解け、その拍子に咬筋(頬の筋肉)が動き、歯ぎしりが起こると考えられるのです。先にあげた飲酒や喫煙、ストレスなどは、睡眠を浅くする要因であり、とくにストレスは、歯ぎしりの7~10%に関与していると言われます。
歯ぎしりを続けると、多くは歯がすり減ったり、歯が欠けたり、根元から折れたりすることもあります。歯が何本も抜けている場合は、残った歯に力が集中するので、さらにその歯が短くなってしまいます。以前は、噛み合わせが悪いから歯ぎしりをすると言われていましたが、今は歯ぎしりをするため噛み合わせが悪くなることがわかっています。
せっかく入れたインプラントやセラミックの歯も、欠けたり割れたりします。また、歯が揺らされることから歯周病が悪化することもあります。さらに、顎に負担がかかり、口が開きづらくなる顎関節症を引き起こすこともあるのです。
子どもは大人に比べて歯ぎしりをする場合が高いようです。これは、子どもは睡眠の構造が未成熟で、浅い眠りと深い眠りを多く繰り返し、睡眠のリズムが整っていないためです。
成長に伴って睡眠のリズムが整うと、自然に歯ぎしりもしなくなっていくケースがほとんどです。子どもの歯ぎしりは、それほどひどくなければ様子を見てもいいです。
大人で歯ぎしりに心当たりがある場合は、節酒や禁煙、カフェイン飲料を減らすなど、睡眠が浅くなるような生活を心がけましょう。また、不用意な昼寝を避けて生活習慣を整えることや、寝る前にストレッチをしたり、ぬるめのお風呂にゆったり入るなど、ストレスを軽減する工夫も必要です。これらは、歯ぎしりだけでなく、全身の健康にもいいことなので実践したいものです。また、歯ぎしりで顎の筋肉がこわばる場合は、筋肉をもみほぐすマッサージも効果的です。
歯の先が平らになっていたり短くなっているようならご相談ください。


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